公務員がアフィリエイトで収入を得るのは違法?国家・地方別のルールと処罰リスク

公務員の副業ルールに関する書類とパソコンが置かれた明るいデスク 未分類

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公務員がアフィリエイトで収入を得た場合、ただちに「違法(犯罪)」として警察に捕まるわけではありませんが、法律上の「服務規程違反(兼業禁止規定違反)」にあたり、職場から厳しく処分されるリスクがあります。

2025年6月に人事院が発表した最新のQ&Aでも「アフィリエイト収入を得ることだけをもって直ちに兼業には該当しない」と示されましたが、継続性や営利目的があると判断されれば許可が必要な兼業となり、無許可で行えば懲戒処分の対象です。

この記事では、公務員のアフィリエイトが法律上どう扱われるのか、役所に副業がばれる主な原因や確定申告の落とし穴、実際に起きた過去の処分事例から、安全にできる代替案まで、やさしく詳しく解説します。

この記事の結論まとめ(3つのポイント)「即違法(犯罪)」ではないが「服務規程違反」になる:アフィリエイト収入の存在自体は犯罪ではありませんが、継続的な営利活動とみなされると国家公務員法・地方公務員法違反として懲戒処分の対象になります。ばれる最大の原因は「確定申告」と「住民税」:副業で利益が出ると住民税の額が変わり、職場の経理担当者に通知されるため、隠し通すことは困難です。家族名義でも抜け道にならない:配偶者名義を使った「名義貸し」は脱法行為とみなされ、扶養手当の過去に遡った一括返還や追徴課税という大きなリスクを伴います。

そもそも公務員のアフィリエイトは「違法」?法律上の扱いと注意点

「アフィリエイトをやると違法になる」という噂を聞いて、不安になっている方も多いのではないでしょうか。
まず整理しておきたいのは、ここでの「違法」という言葉の意味です。

アフィリエイトで収入を得ること自体は、刑法などの罰則を受ける「犯罪(刑罰対象の違法行為)」ではありません。
しかし、公務員としての身分を定めた法律における「服務規程違反(兼業禁止規定違反)」にあたる可能性が非常に高いのです。

どのような法律が関係しているのか、順番に紐解いていきましょう。

国家公務員法と地方公務員法による副業の制限

公務員の副業(兼業)は、国家公務員と地方公務員でそれぞれ以下の法律によって厳しく制限されています。

  • 国家公務員法 第103条(私企業からの隔離):営利企業の役員等に就くことや、自ら営利事業を営むことを原則禁止しています。
  • 国家公務員法 第104条(他の事業等の関与制限):営利を目的としない事業であっても、報酬を得て事業や事務に従事する場合は、内閣総理大臣および所轄庁の長の許可が必要です。
  • 地方公務員法 第38条(営利企業への従事等の制限):営利企業の役員就任、自ら営利事業を営むこと、報酬を得て事業に従事することを、任命権者(知事や市長など)の許可なく行ってはならないと定めています。

つまり、国や自治体から正式な許可を得ずに「営利目的でお金を稼ぐ活動(事業)」を行うと、これらの法律に違反したことになります。

公務員に課されている「3つの基本義務」

なぜこれほど厳しく制限されているのかというと、公務員には国民や住民全体の奉仕者として、以下の3つの大きな義務が課されているからです。

1. 職務専念義務:勤務時間中は、全エネルギーを本来の公務に注がなければならない義務。
2. 信用失墜行為の禁止:公務員全体、あるいは所属する役所の信用を傷つけるような行為をしてはならない義務。
3. 守秘義務:職務上知り得た秘密や内部情報を、外部に漏らしてはならない義務。

もし勤務時間中にブログ記事を書いたり、公務で得た知識を売りにしたアフィリエイトサイトを作ったりすると、これらの義務に直接違反することになり、極めて重い責任を問われることになります。


人事院と自治体が示すアフィリエイト・副業の最新公式見解

「じゃあ、ブログに広告を貼っただけで全部アウトなの?」と思われるかもしれませんね。
実は、国や自治体の公式見解を見ると、もう少し細かな基準が存在します。

ここでは、公的機関が発表している最新の情報(一次情報)を確認してみましょう。

人事院が示した「アフィリエイト=即違反ではない」という基準

国家公務員の労務管理を行う人事院は、2025(令和7)年6月に公表した公式資料『一般職の国家公務員の兼業について(Q&A集)』の中で、アフィリエイトに関する明確な考え方を示しています。

この資料の中では、「基本的に、アフィリエイト収入を得ることだけをもって直ちに兼業(違反)には該当しない」と明記されています。
つまり、ブログやSNSに広告を掲載して収入が発生したという「事実の存在だけ」で、即座に法律違反だと決めつけられるわけではないのです。

ただし、この文章には非常に重要な前提条件が付けられています。
「営利目的の有無、投稿の継続性・反復性の有無、規模(主に収入額)等によっては、承認又は許可が必要な兼業に該当する可能性がある」と続けられているのです。

簡単に言うと、「たまたま趣味のブログで少額の広告収入が入った程度ならお咎めなしだが、狙って継続的に稼ごうとしているなら兼業扱い(要許可・無許可なら違反)」ということです。

地方自治体(大阪市など)の公式な回答事例

地方公務員についても、基本的には国と同じ考え方が採用されています。

例えば、大阪市が2025(令和7)年5月に公表した「市民の声(ご意見・お問合せ)」に対する市の公式回答では、動画配信やブログ等の広告収入について次のように説明されています。

「動画配信等により広告収入を得ることだけをもって直ちに副業に該当するというものではありませんが、営利目的の有無や配信の継続性・反復性の有無、事業規模等によっては、副業(兼業)に該当する場合があります。」(参照:大阪市公式ホームページ『市民の声』回答より)

このように、全国の都道府県や市区町村でも、「収入の有無」そのものよりも「その活動に営利性や継続性、規模があるかどうか」で判断する運用が定着しています。


許可不要(セーフ)と違反(アウト)を分ける境界線とは?

公的機関の見解を踏まえると、アフィリエイト活動には「許可不要(セーフとみなされやすい範囲)」と「無許可違反(アウトとなる範囲)」の境界線が存在することが分かります。

ご自身の活動がどちらに当てはまりそうか、客観的にチェックしてみましょう。

許可不要(セーフ)とみなされやすいケース

以下のような状況であれば、生活の資を得るための「事業(兼業)」とはみなされず、許可がなくても問題視されない傾向があります。

  • 目的が「完全な趣味や日記」である:アクセス数や収益を伸ばすための施策を行わず、あくまで日常の出来事や趣味の記録としてブログを書いている。
  • 偶発的に少額の報酬が発生した:使って良かった愛用品を1回紹介したところ、偶然読者が購入し、月に数十円〜数百円程度の雑収入が発生した。
  • 更新頻度が極めて低い:数ヶ月に1回程度、気が向いた時に日記を更新する程度で、反復継続的な作業を行っていない。

このようなケースは、お小遣い稼ぎというよりも「趣味の延長で生じた偶発的な利益」と判断されるため、お咎めを受ける可能性は低いと言えます。

違反(アウト)とみなされる可能性が高すぎるケース

一方で、一般的なアフィリエイトのノウハウに沿って本格的に作業を行っている場合は、ほぼ間違いなく「無許可の営利事業(アウト)」と判断されます。

  • 明確な「営利目的」がある:収益を上げることを一番の目的とし、商品を売るためのPR記事を書いたり、検索上位を狙うSEO対策を行ったりしている。
  • 作業に「継続性・反復性」がある:毎週・毎日のように定期的に記事を投稿し、SNSを使って集客するなど、継続的な作業を行っている。
  • 収入の「規模」が大きい:年間で十数万円〜数十万円以上のまとまった利益を出している(金額の明確な数値基準は法律にありませんが、金額が大きくなるほど事業性が認められやすくなります)。

「副業で月5万円稼ぎたい!」と思ってブログを開設し、キーワード選定をして記事を書き溜めていく行為は、まさに「継続的な営利活動」そのものです。
したがって、無許可で行えば兼業禁止規定に抵触することになります。


なぜ公務員の副業アフィリエイトは「ばれる」のか?3つの主な原因と確定申告の罠

「ネット上ではハンドルネームだし、顔出しもしていないから役所にばれるわけがない」と思っていませんか?
実は、公務員の副業が発覚する理由は、ネット上の名前や顔の有無とは全く関係のない場所にあります。

主な原因は、以下の3つに集約されます。

1. 住民税の決定通知書による発覚(確定申告の仕組み)
2. 同僚への他言やSNS・発信内容からの身バレ
3. 勤務時間中の作業や職場端末のアクセスログ

それぞれの仕組みと、なぜ防ぎきれないのかを詳しく見ていきましょう。

原因1:確定申告と「住民税の決定通知書」の罠

アフィリエイトで年間20万円を超える所得(売上から経費を引いた利益)が出た場合、税務署へ確定申告をする義務が生じます(20万円以下であっても住民税の申告は必要です)。

この申告手続きこそが、役所に副業がばれる最大のルートです。

※画像はAIによるイメージ

公務員の住民税は、毎月の給与から自動的に差し引かれる「特別徴収」という制度で支払われています。
市区町村は、税務署から届いた確定申告のデータ(給与所得+副業の雑所得)をもとに全体の住民税額を計算し、その結果を「住民税の決定通知書」として勤務先の役所の経理担当部署へ送付します。

通知書を受け取った経理担当者は、職員一人ひとりの給与額と住民税額を照合します。
その際、「この職員はうちの給与しか出ていないはずなのに、なぜか給与額に対して住民税が不自然に高い」と一目で気づいてしまうのです。

よくネット上で「確定申告の時に『普通徴収(自分で納付)』にチェックを入れればばれない」というノウハウが紹介されています。
しかし、これは主に民間企業向けの話であり、多くの自治体では税収の確実な徴収のために、給与所得者の住民税を原則すべて「特別徴収(給料引き落とし)」にする運用を徹底しています。
そのため、普通徴収を選択しても拒否されて職場に通知がいってしまったり、雑所得の部分だけが不自然に分かれて疑われたりして、隠し通すことはほぼ不可能です。

原因2:人伝いの噂やSNS・記事内容からの「身バレ」

2つ目の原因は、人間の心理やネット上の情報漏洩から生じる身バレです。

  • 同僚や知人への他言:「ブログで月数万円稼げるようになった」という嬉しさから、信頼しているはずの同僚に話してしまい、そこから噂が広まって人事の耳に入る。
  • 地域や職場が特定される写真・文章:ブログやSNSに掲載した写真の背景、地元の珍しい出来事、専門的すぎる記述などから、同僚や知り合いに「これ〇〇さんのブログじゃない?」と特定される。
  • アカウントの紐づき:プライベートで使っているSNSアカウントと、副業用のアカウントのフォロワー関係や位置情報などから身元が特定される。

どれだけ「絶対誰にも言わない」と心に決めていても、身近なところから情報が漏れて発覚するケースは後を絶ちません。

原因3:勤務時間中の作業や職場のネットワークログ

3つ目の原因は、職務専念義務に違反する不適切な行為です。

「少し時間が空いたから」と、職場のパソコンや貸与されたスマホを使ってアフィリエイトの管理画面(ASP)にログインしたり、記事の構成案を検索したりするケースです。

行政機関のITインフラは極めて厳格に監視されています。
どの端末から、いつ、どのWebサイトにアクセスしたかという「アクセスログ」はすべてサーバーに記録されています。
定期的なセキュリティ監査やログ解析によって不審な通信が検知され、副業が発覚するだけでなく、最も重い「職務専念義務違反」として処罰されることになります。


アフィリエイトがばれた時の懲戒処分と家族を巻き込むリスク

もし無許可でのアフィリエイト活動が職場に発覚した場合、どのような現実が待っているのでしょうか。
単に「怒られて終わり」では済みません。

懲戒処分の4つの段階

公務員法に基づく懲戒処分には、重い順に以下の4つの段階があります。

1. 免職(めんしょく):公務員の身分を強制的に失わせる、最も重い処分(退職金も支給されない場合がある)。
2. 停職(ていしょく):一定期間(1日〜1年)職務に従事させず、その間の給与は一切支給されない。
3. 減給(げんきゅう):一定期間(1日〜1年)、給与の一定割合(10分の1以下など)をカットする。
4. 戒告(かいこく):書面で厳重注意を行い、将来を戒める(昇給や昇進に長期的な悪影響が出る)。

処分内容はホームページや報道機関を通じて公表されることも多く、社会的信用を失うことになります。

実際に報道された過去の処分事例

「本当にそんな処分を受けるの?」と思うかもしれません。
実際に過去に起きた事例をいくつかご紹介します(いずれも当時の新聞や行政の公式発表で報道された事実です)。

  • 2021年10月(和歌山市消防局の事例)

男性消防士(30代)が、許可を得ずにYouTubeでの動画配信や広告収入を得ていたとして、停職1か月の懲戒処分を受けました。約2年間で1億2,000万円以上の広告収入を得ていたとされ、規模の大きさと継続性が重く見られました。

  • 2022年4月(東京国税局の事例)

男性職員(20代)が、匿名でアフィリエイトブログやサイトの運営を行い、約200万円の利益を得ていたとして、減給10分の1(3か月)の懲戒処分を受けました。税金を扱う国税局の職員でありながら無許可で副業を行っていたことが問題視されました。

このように、動画配信やアフィリエイトブログであっても、「継続的にまとまった収入を得ていた」という事実が確認されれば、減給や停職といった非常に重い処分が下されています。

家族名義(妻・夫)での運営という「名義貸し」の脱法リスク

「自分がやると処分されるから、働いていない専業主婦の妻(あるいは夫)の名義でアフィリエイト口座を開設すれば大丈夫」と考える方がいます。
しかし、これは絶対にやってはいけない極めて危険な行為です。

実質的に公務員本人が記事を書いてサイトを管理しているにもかかわらず、名義だけを家族にしている場合、法律上・税務上は「名義貸し(脱法行為)」とみなされます。
調査が入れば「実質的な運営者は公務員本人である」と容易に見抜かれ、本人への懲戒処分がより重くなる原因になります。

扶養手当の遡及返還と追徴課税という家計崩壊リスク

家族名義で行うことの最大の恐ろしさは、税金や手当の「不正受給問題」に発展することです。

例えば、配偶者名義でアフィリエイト収入(利益)が年間130万円や103万円を超えているにもかかわらず、公務員である夫(妻)が「妻は無収入で自分の扶養に入っている」と偽って職場に届けていた場合。

発覚した際には、以下のような恐ろしい事態が発生します。

  • 扶養手当の過去に遡った全額返還:過去数年間にわたって不正に受け取っていた「配偶者手当(扶養手当)」を、一括で役所に返還(戻入)させられます。金額は数十万〜百万円単位になることもあります。
  • 税金の控除取り消しと追徴課税:配偶者控除や配偶者特別控除が取り消され、さかのぼって所得税や住民税の不足分を徴収されます。さらに、悪質とみなされれば重加算税などのペナルティが加算されます。

お小遣い稼ぎのつもりで始めた副業のせいで、副業で稼いだ金額以上の多額の金銭を一括で請求され、大切なご家族の生活や家計が破綻してしまうケースもあるのです。


公務員でも安全にできる副業・ポイ活と「許可が下りやすい」執筆活動

ここまで厳しいリスクをお話ししてきましたが、「じゃあ、公務員は一生お給料以外の収入を得ることはできないの?」とがっかりしないでくださいね。

公務員であっても、ルールを守れば完全合法かつ安全にできる活動や、正式に許可を得て行える副業が存在します。

※画像はAIによるイメージ

1. 許可不要で安全にできるお金の工夫

以下の活動は、公務員法上の「事業(兼業)」には該当しないため、職場の許可なく行うことができます。

  • ポイ活(ポイント活動):ポイントサイト経由でのショッピングやアンケート回答でポイントを得る行為は、日常の「節約・割引」の一環とみなされるため、許可不要で安全です。
  • 資産運用(新NISA・株式投資・投資信託など):自分の資産を運用する行為は事業ではないため自由です(ただし、勤務時間中に相場をチェックしたり取引したりすると職務専念義務違反になるので、必ず業務時間外に行いましょう)。
  • フリマアプリでの不用品売却:自宅にある使わなくなった服や本をメルカリ等で売る行為は「生活用動産の処分」にあたるため問題ありません(※利益目的で商品を安く仕入れて高く売る『せどり・転売』を反復して行うと営利事業とみなされ違反になります)。

2. 条件を満たせば許可が得られる副業

事前に申請を行い、任命権者(職場の上司や人事)から許可を得ることで適法に行える副業もあります。

  • 一定規模以下の不動産賃貸:「5棟10室未満」の規模であり、年間の家賃収入が500万円未満、かつ管理業務を管理会社に委託するなどの基準を満たしていれば、申請により許可が下りやすいです。
  • 小規模な家業の手伝い(農業など):実家の農作業を休日にお手伝いするなど、家業の継承や小規模な農業であれば認められるケースが多いです。

3. 正式に許可が下りやすい「執筆・講演活動」の具内容

「自分の文章力や知識を活かして発信したい」という方に一番おすすめなのが、職場の許可を得て行う執筆活動(原稿執筆)や講演活動です。

アフィリエイトのように広告を貼って継続的なビジネスにするのではなく、出版社や依頼主から「原稿料」や「謝礼」として単発の報酬を得る形であれば、兼業許可が下りる可能性が十分にあります。

具体的には、以下のようなテーマや内容であれば公益性や趣味性が高く、許可が認められやすい傾向にあります。

  • 自身の専門外の純粋な趣味に関する書籍・記事の執筆

(例:歴史好きの知識を活かした歴史解説本の執筆、キャンプや料理などの趣味に関する専門誌への寄稿)

  • 地域貢献や公益性のある情報発信・講演

(例:地元の防犯活動や教育支援、NPO団体での講演活動や広報紙の原稿執筆)

  • 専門知識を活かした学術的・教育的な寄稿

(例:大学の講義での外部講師、学術論文の寄稿)

申請手続きは必要ですが、堂々と胸を張って活動でき、スキルアップや実績にもつながるため、非常に誠実で安全な選択肢と言えます。


考察:公務員の副業解禁の流れと実務上のリアルな危険ライン

在宅ワークや副業の情報を発信する立場として、今回の人事院の見解や公務員の副業ルールについて、少し深掘りして考察してみたいと思います。

人事院の見解は「副業解禁」ではないという現実

2025年6月に人事院が「アフィリエイト=即違反ではない」というQ&Aを出したことで、ネット上では「ついに公務員もアフィリエイト解禁か!」と期待する声が一部で上がりました。

しかし、これは大きな誤解です。

今回の人事院の見解は、決して公務員にアフィリエイトを推奨したり解禁したりしたものではありません。
現代社会において、個人がブログやSNSを開設した際に自動でわずかな広告が表示されてしまうケースが増えたため、「意図せず数円〜数百円の収益が入ってしまった職員を、一律で懲戒処分にするのは現実的ではない」という実務上の救済措置(過度な処罰を防ぐための線引き)に過ぎないのです。

政府が推進する公務員の「副業解禁」の流れも、主に地域貢献活動やNPO法人でのボランティアなど「公益性の高い社会貢献」に限定されています。
個人のポケットマネーを増やすための純粋な営利目的アフィリエイトが、近い将来に全面解禁される可能性は極めて低いと見るべきでしょう。

行政がもっとも重く見る「実質的なビジネスオーナー化」

過去の処分事例を分析して強く感じるのは、行政や人事部門が最も問題視しているのは「金額の多寡」そのものよりも、「職務に専念すべき公務員が、裏でビジネスオーナーのように振る舞っている実態」だという点です。

SEO対策を考え、キーワードを選び、集客のために継続して投稿を行う一般的なアフィリエイト手法は、第三者から見れば完全に「個人のビジネス(営利事業)」です。

「少額だから大丈夫」「匿名だからバレない」という自己判断は非常に危険です。
一度発覚してしまえば、これまで積み上げてきた公務員としての安定した身分、社会的信用、そして退職金や将来の年金に至るまで、あまりにも大きすぎる代償を払うことになります。

どうしても文章を書く仕事がしたいのであれば、広告を一切掲載しない非営利のブログでスキルを磨くか、前述したように職場のルールに従って正しく申請を出し、許可を得た上で原稿執筆に挑戦するのが、最も自分自身とご家族を守る賢い選択だと私は考えます。


まとめ

本記事では、公務員のアフィリエイトに関する法律上のルールとリスクについて解説しました。

最後に要点を振り返ってみましょう。

  • アフィリエイト収入の存在自体は「犯罪」ではないが、継続的な営利活動とみなされると国家公務員法・地方公務員法上の「服務規程違反(兼業禁止規定違反)」になる。
  • 人事院や自治体の最新見解では「収入=即違反」ではないとされているが、一般的なアフィリエイト作業は「営利目的・継続性・事業性あり」と判断される可能性が高い。
  • 副業がばれる最大のルートは、確定申告に伴う「住民税の決定通知書」であり、普通徴収への切り替えで完全に防ぐことはできない。
  • 無許可でアフィリエイトを行うと、減給や停職などの重い懲戒処分を受けるリスクがある。
  • 家族(配偶者)名義を使った「名義貸し」は脱法行為となり、扶養手当の過去に遡った一括返還や追徴課税という家計崩壊のリスクを招く。
  • お金を工夫するなら、許可不要のポイ活や資産運用、または正式に申請を行って許可を得る「原稿執筆活動」や「小規模な不動産賃貸」を選ぶのが安全。

ルールを正しく理解し、無理なリスクを冒さずに、安心して毎日を過ごせる選択をしてくださいね。


よくある質問

Q. 趣味のブログで月数百円の広告収入が入っただけでも「違法(規約違反)」になりますか?

収益化を目的とせず、日記や趣味の記録として運営しているブログから偶発的に月数百円程度の広告収入が発生した程度であれば、直ちに「事業(兼業)」とはみなされず、懲戒処分の対象になる可能性は低いです。ただし、更新頻度や内容について職場の人事担当者ごとに判断が異なる場合もあるため、ご心配な場合は事前に職場の服務規程や担当窓口に確認しておくことをおすすめします。

Q. 確定申告で「普通徴収」を選べば、役所に副業がばれることは絶対にありませんか?

「普通徴収を選べば絶対にばれない」とは言えません。民間企業と異なり、多くの自治体では職員の住民税を原則としてすべて給与天引き(特別徴収)にする運用を行っており、普通徴収への変更が認められないケースが多いためです。また、同僚への他言やSNSからの特定、勤務時間中のアクセスログなど、税金以外のルートから発覚する事例も非常に多くなっています。

Q. 配偶者(妻や夫)の名義でアフィリエイトを開設して作業を自分がやれば問題ありませんか?

実質的に公務員本人がサイトの作成や記事の執筆を行っている場合、「名義貸し」という脱法行為と判断され、本人が懲戒処分の対象となります。さらに、配偶者の収入が扶養基準を超えていたことが判明した場合、過去に遡って扶養手当の全額一括返還や、配偶者控除の取り消しに伴う追徴課税が発生するため、極めてリスクが高いやり方です。

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